「俺たちが筑波大で一番の団体だって自負してる。」TEDxUTsukuba代表 田口将大

世界中に広がっている『TEDx』が筑波大学でも開催されているのはご存じですか?

連載企画「はっけん!学生団体」の第二弾は、TEDからライセンスを受け、TEDの理念に基くコミュニティTEDxUTsukuba を特集します。

私のお友達でオーガナイザーの田口将大くんに、TEDxUTsukubaへの熱い思いを聴いてきました。本当にいいお話だったので、みんな目かっぴらいてよく読めよな!

TEDxUTsukubaは学内で一番の学生団体

「メンバー一人ひとりが社会資本として価値がある組織なんです。」

――取材開始早々、気になる言葉をいただきました。これが、TEDxUTsukubaが学内で一番素敵な団体であると自負できる理由なのだそう。もっと詳しく聞いていきましょう。

TEDの団体理念は、『Social Capital』。ライセンスを受けた各地のTED運営団体は、この理念に基づいて、『Spread Globaly, Connect Localy』の精神で活動しています。最先端の研究とともに田舎の原風景も併せ持つここつくばは、TEDxにぴったりな地域だと思うんです。つくばにある、多種多様な人や文化や、技術や分野をつなげる、そしてつくばを世界に広める。

――なるほど、TEDxUTsukubaには、ぶれない目的と、果たすべき役割があるようです。

『Spread Globaly, Connect Localy』達成のためには、パートナー交渉が重要になってきます。どんな分野につくばの強みがあるのか、どんな人と人をつなげたいのか、つくばの魅力はどこにあるのか。それを世界に広めるためにはどういう団体、人にパートナーになってほしいか、どうしたらパートナーになってくれるか。とにかくTEDxUTsukubaは、エネルギーがある団体なんです。みんな一人ひとりがどこかでリーダーになっていて、所属しているだけで成長できる環境があるんです。

言語関係なく、やりたいことを

――お話を聞く前は、TEDxUTsukubaはイベント運営の団体だと思っていたのですが、それだけにとどまらず、個人の成長から、愛すべき地域を世界に広めるところまで、本当に幅広く、かつ深い活動をしていることが分かってきました。

いまTEDxUTsukubaに所属している学生は、日本人17名、留学生6名、社会人2名の25名。団体を運営していく中で、言語への課題はあります。例えば、ミーティングは日本語で行っているので、日本語が話せない人は参加しづらくなってしまいます。そこで、留学生チームを作って仕事を進めたり、全体で共有すべき重要なことは英語で表記したりして、言語関係なくやりたいことをできる環境づくりをしています。留学生にも、広報やデザインを担当したり、トークを作ってもらったり、日本語を使わなくても活躍できることはたくさんあります。「チームを組み立てる」ということを意識しています。

――なんと素敵な団体なのでしょう。一人ひとりがチームの一員として活躍しながら、責任のある仕事を任されている、しかもそれは自分のやりたいと思ったこと。達成感や得れるスキルや経験は、きっと言葉では表しきれないものなのだろうと思いました。

価値のあるアイデアを広げる

響くトーク計画

――さて、先ほどで出てきた「トークを作る」とはどういうことなのでしょうか?

学生は、TEDxのトークに、スクリプト作りや演出作りとして関わります。スピーカーと担当者との間の対話によりアイデアを固め、その価値のあるアイデアを、オーディエンスに響くように、そしてそれを広げていけるようにトークという形に練り上げていきます。対話の中で、スピーカー自身ですら気付けていないようなその方独自のアイデアを掘り起こして、その核のアイデアが伝わりやすいトークという形に落とし込む作業を行うのです。

大切なのは、言語化!!

――このお話を聞くまで、トークはスピーカーが個人戦で作っているのだと思っていたのですが、その裏にはTEDx運営側の掘り起し力が必須だったのですね。個人の中に眠っている自分でも気づかない価値のあるアイデアを、いかに引き出せるか。人前に立つのはスピーカーだけですが、それを支える有能な担当者たちがいて、同じ熱い思いで突き進む一つのチームとしてイベントを作り上げていることが、TEDxUTsukubaを魅力的にする理由の一つなのかもしれません。

――胸の内にあることも、言語化しないと、ないことと同じになってしまう。20年かそこらしか生きていない私でも、それは痛いくらいに身に染みて感じています。TEDxに関わっていたら、もっと感じるんだろう、そして胸の内を発信してくのだろうと、そりゃ強い団体になるわと納得です。学生生活、なんかパッとしないもどかしさを感じている人は、TEDxUTsukubaをちょっと覗いてみてはどうでしょう!きっと、自分の中の何かが変わる気がしています。

CoPhilAction

テクノロジーが進歩し、物質的な豊かさを享受できるようになった現代において、 家族や仲間との強い繋がりが個人の幸せに占める割合は、相対的に低下している。地縁や血縁、職場での付き合いが「しがらみ」として遠ざけられるようになる一方で、 SNSの普及や非正規雇用の拡大により、うわべだけの人間関係が増加しつつある。

ムラ社会ニッポン特有の「同調圧力」といった悪弊が徐々に廃れていくとともに、個人主義や競争社会への賛辞が、日夜を問わず世間を賑わせてきたのが現実だ。しかし、テクノロジーのあくなき追求の先に待ち受けていた人工知能の登場は、皮肉にも私たちに「人間とは何か」という問いとの対峙を要請するのであった。

古代エジプトでピラミッドが建造され、バスティーユ牢獄で市民革命の火蓋が切られたように、文明の進歩の原動力は「人間関係」の中にこそ見いだすことができるはずだ。そして令和という新たな時代を生きる私たちに求められるのは、これまで人間関係を築く上での 障壁となってきた文化や思想、価値観の違いを、強みへと変えようとする気概ではないだろうか。

「共に」を意味する接頭辞に、Phila「愛」とAction「行動」を合わせた CoPhilAction には、 互いを認め合う「愛」が「行動」を生み、未来を切り拓くという理念が現れている。多様な人とアイディアが交わる TEDxUTsukuba という大きな社会実験の場に集い、 あなたらしい CoPhilAction のカタチを、自由に思い描いてほしい。

――胸熱すぎるので、コンセプト文章全文載せます。これは、2019年11月10日に行われたTEDxUTsukubaイベントのコンセプト。「CoPhilAction」はメッセージに合わせた造語なのだそう。彼らの思いがひしひしと伝わる素敵な言葉です。

――確固たる強いメッセージという軸があるから、彼らはこんなにも輝いているのでしょう。

――気になるトークは、YouTubeで公開されているので、ぜひチェックを。

これからのこと

つくばだからできること

つくばといえばTEDxUTsukubaあるよね!ってなりたい。

つくばの可能性は、まだまだたくさんあります。その可能性を広げるのに、TEDxはとても良い手段。あとは大学で、つくばで一番の知名度が得られるように自負と周りからの認知を一致していきたい!

――今回も、学生団体の取材を通して新たな発見がありました。

改めて友達と向き合って、いつも聞かない熱い思いを聴いて、そして私の中で消化して、こうやって文章にして発信する。それも、私なりの「CoPhilAction」なのだと思います。

今回学んだ大切なことは、人と人とのつながり、そして言語化。人のお話を聞くことは、相手の考えを知ることだけではなく、私の脳みその中だけにある考えを刺激して、言語化するきっかけになっているよう。これからも、取材を続けていきたいなあと思える、大切な時間でした。

田口将大ありがとう!そしてこれからも、TEDxUTsukubaを応援していきます!

文責:水木


TEDxTsukuba公式ホームページ:https://www.tedxtsukuba.com

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