ツクマガvol.21ウラバナシ /3.絵本紹介

みなさん こんにちは!

「ぼくのわたしのお気に入り絵本」のデザインを担当した荒巻です!
今回のウラバナシでは、本誌の絵本紹介には載っていない個人的なおすすめ絵本を紹介します!

私が小学生の頃に大好きだった絵本は、あんびるやすこ先生 作・絵の「ルルとララ」シリーズです。小学生のルルとララが、森の動物達と関わりながらお菓子を作るお話です。 女の子なら誰でも一度は読んだことがあるのではないでしょうか。お話の内容はもちろん、登場する動物やお菓子の絵が本当に可愛くて、私も真似して描いてみたり、お菓子を作ったりしていました!

私はたくさんあるシリーズの中でも、「ルルとララのいちごのデザート」がお気に入りだったような気がします。 小学校の休み時間、ルルとララを借りるために走っていたのが懐かしいです…

今やシリーズは20冊以上あって、先月新たに「ルルとララのガトーショコラ」が発売されたそうです。ルルとララは世代を超えて、ずっと愛され続けているんだな…と思ってとても嬉しくなりました!今度本屋さんにいったらチェックしてみます!


続いて、文章を担当したどりです。
私のおすすめは、福音館書店から発行されている「こんにちは おてがみです」です。「ぐりとぐら」や「ばばばあちゃん」、「ホネホネさん」など、月刊誌「こどものとも」に登場する人気キャラクターたちからの手紙が盛りだくさんな作品です。

絵本の中には封筒と便箋の形で手紙が入っていて、さらにあて名の部分は読者の名前が書き込めるよう空欄になっているため、実際にキャラクターから手紙が届いたかのような気分を味わうことができます。

絵本の中のキャラクターをも自分の友達のように捉え、自分なりに世界を広げることができるのは子どものすごさですよね。今号のテーマである「こどもごころ」を大切に、柔軟な考えをなくさずいろいろなことを吸収したいです!


続いて、デザイン担当の世良が紹介します。お気に入りの絵本・・・読者にアンケートを取った側の人間としては大変恐縮ですが、私も絵本を読んでいたのははや10年以上も前なのでほとんどの作品は内容の記憶もおぼろげです。ただ一つ、印象深い作品があります。今から約13年前、幼稚園時に出会った絵本「エルマーのぼうけん」です。

野良猫を助けた少年・エルマーがオレンジ島を冒険し、囚われのりゅうを助けようとする物語です。青と黄色のしま模様のりゅうの挿絵を見たことがある人は多いのではないでしょうか?続編として「エルマーとりゅう」「エルマーと16匹のりゅう」も出ていますが、いずれもお気に入りの絵本です。幼稚園の時にした劇の題材がこの物語だったので、私にとって思い出深い作品となっています。(ちなみに役はワニその2でした。)絵本として紹介しますが、ページ数や挿絵の比率から小説に近いのかも知れません。私は読書が好きな子供だったのですが、もしかしたらその原点はこの本にあったのかもしれません。

では、思い出しながら「エルマーとりゅう」について語っていきます。物語のあらすじは上述したとおりですが、エルマーが動物達の追跡を巻く為に動物達の問題を解決していく場面が印象に残っています。確かサイには歯磨き粉と歯ブラシを与えることで角磨きに夢中にさせ、ワニ達には尻尾にキャンディを結びつけ、因幡の白兎の要領で河の橋渡しとしていました。(他にもライオンや猿もいた気がしますが、記憶が怪しいです・・・)この物語における動物は、人語を介するもののディズニー映画のように友好的な訳では無く、島への侵入者に敵意を持ったキャラクターとして描かれています。擬人化された動物が人間に対し、どこか抜けてはいるものの敵対的な物語は絵本としては珍しかったので、このこともこの作品が印象に残っている原因かも知れません。エルマーが知恵を絞って恐ろしい動物達から逃げる場面には、子供ながらにワクワクしたことを覚えています。

とはいえ記憶もおぼろげな上に原本も手元にないので、紹介はこの辺にしておきましょう。
ただ、こう言っては何ですが、絵本という物は忘れ去られることにこそ一つの意義があるのかも知れません。「旅する本」(角田光代)という小説・随筆はご存じでしょうか?主人公が同じ本に数年、数十年の時を経て出会うことで、その内容の受け取り方が変わっていることに気づく物語ですが、この場合変わったのは本の内容では無く主人公の感性ということになります。絵本も同様で、その内容を忘れて再び読むことで懐古の感情と共に内容の記憶違い、つまり自身の感性の変化を感じることもできます。「読書経験の追体験」、これも絵本の一つの楽しみ方と言えるのでは無いかと私は思いました。駄文長文失礼しました。

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