笑う門には留学生来たり!かけはし代表 杉尾亮介

「筑波大学で石を投げたら留学生に当たる」とはよく聞くものだが、筑波大学には一体どれくらいの留学生がいるのか皆さんはご存じだろうか。確かに学内のどこにいても視界の中に何人かは留学生がいる。

 大学の発表によると筑波大学の留学生数は2326名。全学生数が約17000人なので、およそ8人に1人が留学生ということになる。おお、これはなかなかコントロールが良くないと石は当たりそうもないが、確かに多い!(人に石を投げてはいけません。)単純計算をすれば、もしあなたが大学で100人友達を作ったとしたら、12人くらいは留学生のはずである。今読んでくれている貴方の場合はどうだろう?皆さんの仲良い留学生はどのくらいいるだろうか。

実際、留学生と交流している日本人生徒はそれほど多くないだろう。そこで、日本人生徒と留学生の「架け橋」になるべく、活動を行なっている団体がある。筑波大の学生団体を取材する今連載、第3弾は留学生サポート団体「かけはし」の代表、杉尾亮介さんに話を聞いた。

現在生物資源学類3年生。学類では排水処理を専攻する。
かけはしはどんなことを行なっている学生団体なんでしょうか?

基本的に留学生と日本人生徒をつなげる活動を行なっています。これは大きな特徴だと思うんですが、メンバーがやりたいことをどんどん採用してやっているので「これをやる団体」というのが特にありません。なんでもできる流動的な団体です。今年やってきたのは主に3つで「Buddyシステム」の運営、留学生をちょっと遠くに連れていく「フィールドトリップ」、そして毎週一回のイベント「Campur」の主催です。

 Buddyシステムというのは、留学生一人一人に国際交流に興味がある日本人をBuddyとしてつけ、滞在中のお世話をしてもらう取り組みです。宿舎入居や自転車の購入、ハラルフード探しなど、留学生の生活サポートをしています。日本に来たばかりの留学生は何もわからないことが多いです。僕も留学したときそうでした。困った留学生のサポートをしていく中で、日本人の生徒が留学に行きたくなったり、もっと国際交流に興味を持つことが狙いです。フィールドトリップでは、今年は大洗とかスキー、筑波山に行きましたね。

“僕も”と仰いましたが杉尾さんも留学経験があるんですか?

はい、2年生の時にインドネシアに半年留学しました。そこで通っていた大学にBuddyシステムがあったんです。空港まで送迎してくれたり、SIMカードの購入を手伝ってくれたり、本当に助かりました。筑波大学には当時このようなシステムがなく、困ってる留学生が多くいました。同時に留学生との交流きかっけを求めている日本人もいました。これだ!と思い、この団体を作ったんです。

 特に交換留学のプログラムでは、帰国後自分と交換で来た留学生をサポートするまでが1セットだと思います。何か自分が留学した時の恩返しをしたいと思って「かけはし」を立ち上げました。

「Campur」とはどんなイベントですか?

毎週1回やっている、留学生が主体となって運営して行う文化交流イベントです。「Campur」はインドネシア語で「ミックス」という意味で、たくさんの文化を持つ人が集まることを表しています。ゴーヤチャンプルのチャンプルです。毎週決まった国の留学生がプレゼンをして、ダンスをしたり、食べ物を振舞ったり、クイズやゲームなどを通して自国の文化を紹介します。なかなか「留学生がイベントを主催する」場は無いので、企画から考えてイベントを運営する機会を提供することは留学生のいい経験にもつながると思っています。友達を作ったり英語を勉強するのはもちろん、主体的な経験ができるのが面白味です。もちろん無料で、誰でも参加できます。

多様性豊かですね…!参加者にはどんな人が多いんですか?

本当にたくさんの国と地域の人が来ていますよ。実は1年前までこのイベントは「ASEANカフェ」と言って、東南アジア人の参加者がほとんどでした。今年からこれを全世界に広げ、ラテンアメリカやフランス、イタリア、エジプトのプレゼンを実施したので、一気に多様性が広まりました。参加者の2/3くらいは留学生、残りが日本人です。もっと多くの日本人、特にこれから留学や国際交流をしていきたい1、2年生に来て欲しいです!

でも留学生との交流経験がないと、なかなか行き辛いというか…、腰が重いじゃないですか…?

わかります。でも「Campur」は交流のビギナーズラックというか、初めての方にすごく優しい環境な気がします。まず、留学生の中にも英語が話せない人はたくさんいます。いろんな言語が飛び交っているので、下手くそでも大丈夫です。とりあえず笑っていれば20人は友達作れます。Hi!+笑顔で40人いけます。そして参加者同士で情報交換ができるので、留学などのアドバイスが聞けます。参加している留学生は交流に飢えています!みんな実際くだらない話しかしてません。日本のトイレはps4よりボタンが多いね〜とか、そんな話しかしてません。来学期もやる予定なので、ぜひ気軽に参加してみてください。途中入退室okです。(日時はTwinsに掲示予定)

杉尾さんの思うかけはしの面白味ってなんでしょうか

先ほども言いましたが、やっていることが流動的なところです。「留学生を巻き込んだこんなイベントがしたい」という日本人が集まっているので協力者を集めて実現しやすい場となっています。ふと思いついたあなたのやりたい事を仲間を集めて実現させてみませんか?どんな小さなイベントでも構いません。今は大学のGLOBAL COMMONSと連携しながらやっていて、半分オフィシャル、半分ノンオフィシャルな立場をとっています。だから自分たちのやりたいことを大学と相談しながらできるし、毎学期違う活動が可能です。留学生からのフィードバックも得やすいです。やってみたことが良かったのか、悪かったのか、またイベントの改善点や要望を留学生から聞いて、次の学期に応用する。このサイクルが面白いと思います。

 学生主体でできることは全部僕たちで回したいですよね。大学に任せると何かと手続きとか面倒なので。そんな手続きしている時間があれば、留学生のためにイベント一つ作れちゃいますからね。留学生全員が生活に困ることなく、そしてそこに日本人が彼らと交流できる場があること、これからはこれを目指してやっていきます!

最後に、留学生交流に興味がある日本人に向けてメッセージをお願いします

留学生はどんなキャンパスライフを求めているのでしょうか。皆さんが留学や海外旅行するとき、なるべく現地の雰囲気を味わうために、街の人にその国の言葉で話しかけてみたり、地元感漂うお店に入ってみたりしませんか?留学生も同じことを筑波大学で経験したいのです。英語が苦手だったりシャイだったりする日本人が多いですが、留学生はきっとそんな人たちと交流したいはずです。僕はインドネシア留学中、英語がペラペラなインドネシア人より、英語が話せない人と僕の拙いインドネシア語で交流している方が現地の人と交流できている実感がして嬉しかったですから。英語が苦手で練習したいというそこの貴方こそ、「かけはし」に最もWelcomeな人なのです!


僕らの世代は、グローバル化の真っ最中。せっかく留学生が多い大学にいて、こんな団体もあるんだから、一歩外に出てみたって良いことしかなさそうだ。まずはCampurに行ってみよう。新しい価値観にきっと出会えるだろう。

Campur facebook: https://www.facebook.com/tsukuba.campur.5

かけはし代表 杉尾亮介facebook : https://www.facebook.com/gi.su.925

(興味がある方はfacebookまで!by杉尾)

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