群青モンテーニュ 放課後お笑いライブレヴュー!

筑波大学にはサークル以外にも学生団体に所属して活動している学生がたくさんいます。

さて、今回も学生団体つくばお笑い集団DONPAPAさんのイベントを取材させていただいたわけですが、なんと今回でお笑いライブのレヴューは三回目。前回前々回に取材させてもらった時よりもずっとクオリティの上がったネタにたくさん笑わせてもらったので、その様子をレヴューしていきたいと思います。

タイムスケジュール

  • 第一試合 『どミニオン』vs『ショートスリーパー前川』
  • 第二試合 『パラドックス』vs『第三セクシー』
  • 第三試合 『ペニシリン』vs『大陸だな』
  • 第四試合 『鋼ズボン』vs『溶岩小僧』

今回のお笑いライブは一年生vs上級生の対戦形式!一年生は上級生を打倒するために、上級生は先輩の威厳を見せつけるために、徹夜で練りこんだというネタを披露してくれました。

第一試合 

暗転した会場に出てきたのは一年生メンバーの二人。なんと今回のイベントでは一年生の池田君と鈴木君の二人が司会をするとの事。そして彼ら二人の最高の掴みで大盛り上がりの中、第一試合は始まりました。

・先行 『どミニオン』

第一試合はピン芸人対決と言うことで、ステージに登場した一年生の『どミニオン』。今回のネタは『チビあるある』!!「身長を競うときは有効数字4桁」や、「禿げたらバレる!」など、身長の低い彼が日々思っている事を面白おかしく語ってくれます。とにかく勢いの凄いネタで会場を沸かせます。そしてそんな彼は、最後は平均身長の人たちに向けて痛烈な一言で締めくくってくれました。

「おれらチビがおるからお前ら平均身長でおれるねんぞぉ!!!」

・後攻 『ショートスリーパー前川』

一年生の『どミニオン』が盛り上げた会場に負けじと現れた『ショートスリーパー前川』。「湖について面白く勉強しよう」ということで東日本の湖と西日本の湖の仁義なき戦いを物語形式で演じてくれました(なんだこれはww)。じわじわと笑いの込み上げてくるようなシュールなネタと、彼の作り出す独特な空気に笑いに包まれます。それにしても相変わらず完成度の高い違和感だらけの物語。やはり前川さんは天才でした。

そして、試合の終わった後にあるのは投票タイム。先輩対後輩ということで、お客さんから票を貰って集計します。その結果、第一試合は『どミニオン』10票、『ショートスリーパー前川』7票と言う結果に。初戦は後輩チームの勝利で終わりました。

第二試合

・先攻 『第3セクシー』

ビブリオバトルをテーマにネタを展開してくれたのは二年生の川合さんと前川さん。言っていることは真面目なのに、題材の本が不真面目!全力で深い話に見せかけてるけれど、「赤ずきんちゃん」、「はらぺこ青虫」、「チャート式数IA」。正しいはずなのにどこが可笑しな話ぶりは、それでいて練りに練られていて流石は二年生と思いました。

・後攻 『パラドックス』

一年生の二人による漫才。独特な世界観から繰り出される、超展開の漫才!犬の散歩の話をしていたはずなのに、コンビニ強盗の話になったり。滅茶苦茶なことを言っているのに、とにかく勢いが凄くって、気が付いたら、そんなおかしな世界観に飲み込まれていました。パラドックスの二人にはこれからも勢いのある漫才を期待したいです。

投票の結果、第二試合は『第三セクシー』12票、『パラドックス』6票。第一試合では負けてしまった先輩チームが、その威厳を見せつけます。

第三試合

・先攻 『ぺにしりん』

バイト辞めるため、店長と相談するのに協力してもらうという、そんな話から始まった第三試合。けれど、その店長はめっちゃ美人で、そしてお金を横領していたのです。そんな店長に惚れてしまった弁護士の清々しいまでのドクズっぷりに、会場は爆笑で包まれます。一年生ながらテレビでは見れない、少しブラックな世界観を作り上げていて、そんな笑いに病みつきになりそうでした。

・後攻 『大陸だな』

交通量をカウントするアルバイトでの話、気に入らない先輩の眼を盗んで、カウントの邪魔をするという物語。さすがは上級生、洗練されたネタと演技があまりに可笑しくて、とても完成されたコントでした。

そして、なんとこの試合の結果は9対9の同点!さて、どうやって勝敗を決めるのかなと思っていたら、やはりどちらも譲れなかったのか、本気のジャンケンが行われ・・・そして、勝ったのは先輩チームの『大陸だな』。この試合は、両チームとも非常に面白くって、とてもよかったと思います。

第四試合

・先功 『鋼ズボン』

とうとうやってきた最終試合、先攻になったのは一年生チームの『鋼ズボン』。「草むらでうんこするのって、気持ちいよね~」とただならぬノリから始まった漫才。そんな始まり方なのに題材にしているのは環境の事。確かに環境にいい事言ってるんだけど、言い方がヤバすぎてヤバい。とにかく「草むらでしたうんこが微生物にうまうまうまうまって食べられて土壌の有機物になる快感」が得られるらしい。うん、意味不明!! でも、そんな事は全てふきとばすだけの勢いに、思わず笑ってしまいました。

・後攻 『溶岩小僧』

今回のライブの最後を飾るのは、二年生チームの『溶岩小僧』の二人。潜入捜査をテーマに、階層ごとに現れる敵を倒しながらビルの天辺を目指すのですが・・・その敵がなんか変。ナイフ使いや爆弾使い、トランプ使いと銃使い、ゲームとかで出てきそうな奴らなのに肝心なところで抜けていて。これまでの漫才とは一風変わった、コミカルな笑いで、締めくくってくれました。

いよいよ最後の投票。今のところ先輩チームが2勝、後輩チームが1勝という事で、先輩チームが有利でした。そして今回勝ったのも先輩チーム。けれど今回も10対8という僅差で、本当に両者とも面白く、どっちが勝ってもおかしくないと思いました。

最後に・・・

3対1で先輩チームの勝利に終わった今回のライブ。一回は票数一緒でジャンケンだったので、ひょっとしたら2対2の同点になっていたのかも。全てのネタが面白くって、カメラマンとしてついて着てくれたメンバーも、「正直舐めてた。すごい面白かった」と言っていました。そして、そんな面白いライブをしてくれたDONPAPAの皆さんに、ライブ終了後少しだけお話を聞くことが出来ました。

「どうして先輩対後輩の形式にしたんですか?」

「対決形式で後輩の下克上って言うのを見せたかったです。演者の魅力が伝わるかなって」

そう答えてくれたのは、今回のイベントを企画したという一年生の池田君。なんと企画段階から一年生主体だったようです。今回のライブはとても面白くって、そう言う意味でも一年生が先輩たちを見返すことが出来たのかもしれません。

そして、そんな一年生皆に今回の感想を聞いてみると・・・

池田君「放課後に本当に来てくれるのかな?って思ったけど、いっぱい来てくれてよかったです」

『ぺにしりん』の佐藤君とトモネ君「お客さんが暖かかった。相方に感謝したいです」

パラドックスの和田君と鈴木君「お互いの個性があってよかった。ネタの作り方を原点回帰して、面と向かって作ったネタだった」

聞いた話によると、一本のネタを作るのに何時間もかけているようで、前日は徹夜だったのだとか。舞台の上の数分間のために、何十倍、何百倍もの時間を費やすその姿勢に、プロの意識を垣間見た気がします。

一年生主催のイベントはこれからも

今回のイベントは一年生の池田君が主催したようですが、なんと三か月連続で一年生主催のイベントをやるとのこと。次の12月の放課後ライブは佐藤君とトモネ君の二人が企画するようです。そしてそんな成長著しい一年生たちに、代表の河合福太郎はこう言ってました。

後輩に追い抜かれそうで怖い!

学生ながらハイレベルなお笑いを提供してくれるDONPAPAさんには、今後も期待していきたいです!

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