文化部 – 漫画「ディザインズ」

近未来SFストーリー「ディザインズ」

この作品の主人公となるのは遺伝子操作によって誕生したヒトと動物のハイブリッド・HA(ヒューマナイズド・アニマル)。カエル、イルカ、ヒョウなど様々な生物のHAが登場します。

HAは元々、宇宙移住計画の労働力として開発されたのですが、すぐに高性能な殺人兵器として戦争に利用されます。HAはヒトと同じように個性を持ちながら、組み合わさった生物の固有の認識世界を利用することができます。クーベルチュールという少女はカエルのHAで、全身で音を感じ世界に触れることができます。そして、この作品では人間の愚かさや恐ろしさに対してそれぞれのHAが感じることが独特な表現で描かれています。

作者・五十嵐大介はこのような人間の欲望やエゴで作り出されてしまったHAと人間との関わり、HAの生き生きとした姿、美しい風景を繊細に描き出し、芸術作品のような美しい絵で表現しています。この作品を読むと作品の絵のクオリティの高さに感銘するとともに、生命や地球に対する思いや考えが浮かんできます。現在、3巻が発売されていて量的にも読みやすいので是非読んでください。

講談社コミックプラス→(kc.kodansha.co.jp/product?item=0000047482 )

 

‐作者・作品紹介‐

五十嵐大介 1969年、埼玉県生まれ 多摩美術大学美術学部絵画学科卒業

五十嵐大介の作品は美しい自然描写と生命力のある生物・人間の表現で読者の感性を揺さぶり、強い印象を残します。代表作「海獣の子供」、「魔女」。「海獣の子供」は現在、アニメ映画化されていて、圧倒的映像美や躍動感溢れる音楽(音楽/久石譲)でとても爽快で素晴らしい作品でした。これも是非とも観てください。

 

( https://youtu.be/1s84rIhPuhk /映画「海獣の子供」主題歌 米津玄師 「海の幽霊」)

 

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