ツクマガvol.17 ウラバナシ

テーマ「宇宙」から連想されることは何ですか?

つくばと宇宙は近いような。
宇宙にあこがれを抱く編集長が、これなら最後まで愛をもって駆け抜けることができそうだと、やや独断的にテーマを「宇宙」に強行採決いたしました。


ツクマガvol.17はブレストに始まり、編集部で「宇宙」のイメージを膨らませて挑みました。

皆それぞれに思い浮かべることが違う「宇宙」のイメージ。キレイだとか輝いているだとか、プラスのワードも連想される一方、暗いだとか怖いだとか孤独だとか、マイナスのワードも連想されます。

なんと宇宙にはシーソーのような対立構造があるようです。
不意な衝動で良くも悪くもことが転がるこのあやうさ(危うさ)は、自由を丸投げされた頼りない私たちにも通じそう。

このあやうさを、プラスに転ばせることができるのは自分自身しかいないよな。”あやうさぎ”を筑波大生のメタファーとして託したのが、『宇宙コミック 飛び出せ!あやうさぎ』。
ゆるっとふわっと、でもシビアな筑波大生の日常が、月で日々を送るうさぎと、あらまリンクしていく感覚。
ほんのちょっとの衝動で、これからの人生が豊かになるのかも。と思わせてくれる、憎めない可愛さのあやうさぎは必見ですね。

さて、これは個人的な感覚なのかもしれないのですが、すごい興味があって、うおぉもっと勉強したい、だとか、
ん、広すぎて探究してもこの全てを知ることができないのではないか、だとか
そういう物事に出会ったとき、ああこれは宇宙だ…とただ茫然と圧倒されてしまう感覚があります。

例えば細胞の構造を知ろうとするとき。生命の進化を考えるとき。

考えても考えても答えが出ない 知り尽くそうとしても次から次に未知が現れる

壮大なスケールの宇宙レベルの次元だと思わされます。
この、「ああ宇宙だ…」と思うことを、探究しているのが私たち学生なんじゃなかろうかと思うのです。

自分の好きなことを学ぶために大学に来て、限りない自由を手にして、興味のあることにただひたすらに打ち込む。ああ学生はなんとひたむきな宇宙の探究者なのであろうか。

人それぞれ異なる「宇宙」の探究者。あの子の「宇宙」はなんだろうか、ってちょっと気になるよね。意外な「宇宙」もあるんだなっていう発見って刺激的だよね。「宇宙」へのトキメキを語る輝く瞳に圧倒される。

そんなみんなの「宇宙」を集めたのが、『みんなの宇宙論』。

編集部の知り合い(の知り合い(の知り合い))をつたって、総勢38人の宇宙論を聞きました。

”はじめまして、宇宙を聞いています”というなんとも怪しい取材を、すさまじい根気と勢いで進めて、涙が出てくるような思いでなんとか全学類をほぼ網羅した宇宙論を集め終えました。
知り合いだけで全学類とつながれるものですねえ。

本当に密に詰まったお話を一人ひとりからお聞きしても、その想いを54文字以内に収めなければならぬという字数制限。これは相当に苦しい作業でした。こぼれ話の宝庫とはまさにこのこと。

一人では思いつかなかった意外なことでも探究の対象になりうる、どんなことでも「宇宙」になる
学生よ、何個でも「宇宙」を持とう、そう、私たちは自由よ!という想いの結晶が、『APOLLO GRAPHICS』。
宇宙銘菓「アポロ」の、様々な角度からの探究を試みました。
表紙にも使われているアポロ。明日からちょっとアポロの見方が変わるかも、!

ツクマガvol.17のトリを務めます最後の企画は、多分ツクマガ史上初となる短編小説『つくらぶ』。
言うまでもなく筑波大生の、どこかほんのり宇宙を醸している恋愛のお話。
うわあこうやって恋が始まるのか。
見た目じゃなくて中身が好きだよっていうあれありますよね、考えていることとか、感覚とか、見た目では表わせない、相手の内側の部分に惹かれるっていうあれ。
あれって、相手の「宇宙」に惹かれるっていうのとおんなじなのかもしれないって思いました。
かわいいだけじゃなくて、その子が確固たる彼女だけの壮大な「宇宙」を持っていたら、ギャップ萌えにさらにキュンときちゃうかも。

ああ、誰かのトキメキをゲットできるかもしれない、いつの日のために、自分の「宇宙」を磨き続けていたいものよ。


ツクマガvol.17制作を通して、いろんな宇宙に触れあって、やっぱり宇宙、大好きだなと思い改まりました。人生かけても「宇宙」は知れないかもしれないけど、でもやっぱり追い続けていたい。そのために走り続けていたい。
宇宙レベルのビューで見たら私の存在なんて、あるかないかの狭間を揺らぐほどの、か細い点でしかないけれど、それでも宇宙を想っていたいのさ。

だれしも1度くらいは宇宙に想いを馳せたことがあるはず。共感が共感を生む感動とワクワクを楽しんでもらえたらと願ってもやみません。

私事ではありますが、私がツクマガ制作に関われるのは、今号で最後です。
最後に編集長として、燃え尽きようではないか!と、頑張りました。表現したいすべてを詰め込みました。
これまで生きてきて刺激を受けた言葉や出来事、刺激を与えてくれた人との出会い、そのすべてを詰め込みました。
このツクマガを武器に、これからの人生、強く生きていくことを誓えそうです(おおげさに聞こえるけど、本当にこれくらいのこと思ってる)。

ツクマガ読んでくれて、このツクナビのウラバナシも読んでくれたあなたのこと、大好きです。
かすかでもよいので心によぎった感想、我々に届けていただきたけたら、もっと好きになります。

ツクマガvol.17編集長 水木陽菜

(2019/4/15)

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